新型コロナウイルスの流行を機に、非接触型の採用手法である「動画選考」「AI面接」を導入する企業が増えています。
一方、学生は、これらの新しいエントリー課題をどう評価しているのか。現在、就活真っ最中の23卒トップ学生複数名に本音を聞きました。
▼動画選考
<肯定評価>
「効率的。集団面接のように他の学生の話を聞かなくていいし、移動の必要もない」
「質問が事前に提示されている場合は(ESに比べ)負担が少ない印象」
「選考の早い段階で志望度のスクリーニングが(コピペ可能なESよりも)きちんとできると思う」
<否定的な評価>
「撮影の準備に手間がかかり面倒」
「リアルタイム面接と違い、文字のみだと質問意図を把握しづらい。何が一番問われているのか不安になった」
服装や画角の調整など準備に手間がかかるとの指摘がある一方、効率性の面では一定評価されているようです。
その他の意見としては、以下のようなものがありました。
「とっさの対応力ではなく人物印象を見るだけなら、アドリブの質問はいらないのでは」
「2回まで撮り直しが可能だったので、回答を再考できてよかった」
自社の動画選考の目的に応じて、出題方法や録画のルールなどを設定することが求められます。
▼AI面接
<否定的な評価>
「内容が被る質問が多く、冗長だった」
「使えない印象。決められた質問を話すだけなので動画選考と変わらない」
「人ではない相手との応答は感覚的に面倒に思える」
今回インタビューをした学生からは、AI面接への肯定評価は聞かれませんでした。
採用側にとっては、工数削減や評価の公平性などのメリットが挙げられるAI面接ですが、応答の不自然さや重複質問などいまだ技術的な課題があることがうかがえます。
また、「AIに評価されることが不快」「学生は人生をかけているのに、企業が楽をするのはどうなのか」と嫌悪感をあらわす学生もいました。
AIの精度が十分な水準に達し、技術的な課題がクリアされ、学生から一定の評価を得るまでは、もうしばらく時間がかかりそうです。
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