10月以降のインターンシップ情報が出そろってきました。
先週に引き続き、日系主要各社の開催情報と、昨年からの変更点などをご紹介します。今号ではメーカー・サービス業界を扱います。
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<メーカーの傾向>
▼多くのメーカーで引き続き早期化の傾向。3年4月に開催も
〔東レ〕
・例年冬に開催する「事務系オープン・カンパニー」(1day)を今年度は夏季にも開催。夏季回は営業職のみを対象としていたが、冬季回は営業回/財務・経理回で日程を分割。選考も夏季回はなかったが、冬季回はES・適性検査が課せられている。
〔旭化成グループ〕
・事務系向けの夏季プログラムとして「事務系(総合職) キャリア形成特別プログラム」(8~9月、半日×2days)を新設。デザイン思考をテーマとしたワークと、社員リレー形式トークの構成で、いずれかのみの参加も可と参加しやすい建付けになっている。
〔日揮ホールディングス〕
・「JGC 1day Summer Camp(文系)」の開催時期が昨年度9月下旬から今年度は8月頭に早期化。
〔日立製作所〕
・「社会イノベーションワークショップ(事務系)」(1day)の開催時期が昨年度の8月から今年度は4月から開始に早期化。外資等と比較しても非常に早く、志望層・優秀層の早期囲い込みが目的とみられる
〔サントリーホールディングス〕
「ビジネス部門 ファイナンス・アカウンティングコース(インターンシップ経由選考)」(5days)が昨年度12月から今年度は8月に前倒し。金融志望の優秀層が離脱する前の開催が狙いか。
▼扱う事業領域の焦点を、より絞った募集もみられる
〔パナソニックグループ〕
・「CREATIVE WORKSHOP 照明プランニングデザインコース(夏季)」(8月、5days)を新設。昨年度からある「プロダクトデザインコース(夏季)」「UIデザインコース(夏季)」(いずれも8月、5days)よりも、扱うテーマの幅を狭め、特定事業に興味のある優秀層を囲い込む
〔JT〕
「原料調達業務を知る3daysワークショップ(本選考優先案内)」(11月)を新設。昨年度からの継続施策である「地域密着型総合営業インターンシップ(本選考優先案内) 」(11月、5days)は営業という職能に焦点を当てたのに対し、この新設インターンシップでは事業内容に関心の高い学生をターゲットにしている
◇解説◇
メーカーは、恒例のインターンシップに夏季回を増設、あるいは夏季に新しいプログラムを設定するなど、引き続き早期化を進めている印象です。
日立製作所は大学3年の4月からワークショップを開催することで、外資等を志望する文系優秀層に対して接点を持つ可能性が考えられます。
また、パナソニックやJTでは、「照明プランニング」「原材料調達業務」等のより分野を絞ったワークショップを開催し、特定事業への関心が高い層に対してリーチするような施策も増設されています。
→下記URLから各社情報(Excel)をダウンロードできます
https://www.pivot-inc.co.jp/250925/
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<サービス業界の傾向>
▼長期・複数回の接点をもち、採用に直結させる企業も
〔電通〕
・1Day参加者のうち希望者を選考した上で行う、「電通総合ビジネスキャンプ(4days)(総合職採用選考直結型インターン)」(9月)を新設。参加後、面談1回を経て、部署確約なしの総合職で内々定が出ると明記(最大20名)。
▼メーカーと同様、事業領域別にコース細分化を進める動きも
〔サイバーエージェント〕
・「事業立案インターンシップ」(7~8月、3days)、「マーケティング戦略インターンシップ」(10・12月、3days)、「アニメ&IPインターンシップ」(11月、3days)を新設。アニメ・IPという自社の強みをフックに、特定分野に興味を持つ優秀層にリーチする形。
〔三菱地所〕
・今年度はサマーインターンシップを見送り、選考なしの複数イベントを毎月開催する建付けに変更。新設した「Land Acquisition Workshop」(1day)は「用地取得」をテーマにしたワークショップで、比較的地味ながら事業の基盤となる業務に焦点をあてている。
▼AIをテーマにしたインターンシップの増設も
〔JTBグループ〕
・「AI・DXアプリ開発 3Weeksインターンシップ(給与支給型)」(8~9月)を新設。学部学科不問で、AIを用いた業務プロセス改善/Webアプリ開発等でのビジネス課題解決をテーマとしている。
◇解説◇
総じて学生にとって参加しやすい「タグ」のついたインターンが増加しています。
複数日のインターンは学生にとって企業の理解度が深まる一方で、他社選考や学業等との兼ね合いで敬遠されかねませんが、電通のように「インターンからの内々定予定20名」と明記し、「参加すれば内定する確率が非常に高い」と分かればハードルは下がります。
また、「用地取得」「アニメ・IP」「AI」などのタグ付けは、事業内容に関心の高い優秀層の学生にとって、同じ志望度レベルの他社インターンと比較する際に明確な選択理由となり得ます。
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