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25卒実データから予測する「26卒の内定時期」


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【STUDENTS‘REPORT】2024.08.21付録_26卒内定時期予測_集計対象企業・コース_【25卒】60社97コース
【STUDENTS‘REPORT】2024.08.21付録_26卒内定時期予測_
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TUDENTS’REPORT 主任コンサルタント 豊崎康弘

 

STUDENTS’ REPORTでは、2003年以降、10年強にわたる「選考日程」に関する実データを蓄積しています。

25卒採用についても、概要を『トレンドリーダー60社の選考』にまとめ、8月上旬より各社様にお届けしました。

 

今回は、すでに公開した上記資料の情報に、弊社の非公表データを加味し、25卒シーズンに起きた「内定時期の変化」を振り返ります。

 

本レポート担当による選考日程の予測・解説セミナーを実施しています。

企業様ごとのご事情を踏まえて情報提供していますので、ぜひご活用ください。

https://questant.jp/q/MVGC31S7

(満席日程が多くなっております。ご了承ください)

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〔ポイント〕

●25卒採用では、本選考~内定のヤマが3月に移った

●26卒もこの傾向は変わらない。さらなる早期化については不確定要素あり

●3月内定の増加を見越した自社設計が求められるが、最適解は企業ごとに異なる

 

大手企業の内定出し時期は、通例「前年プラスマイナス2週間程度」の変化に落ち着くというのが、複数年度にわたり選考日程を観測する中での経験値です。

これは、前年実績をもとにロジを組む場合、社内リソースの調達に自ずと制約がかかることから、実務ご担当者様の肌感にも合うのではないでしょうか。

一方、25卒シーズンでは「対前年比」の部分的改善のレベルを超えて、基本建付を作り直した企業も多かったように思われます。

この点、実測データではどのような傾向だったかを確認します。

 

 

〔対象企業・コース〕

【24卒】64社94コース / 【25卒】60社97コース

※公式のコース設定に囚われず、「インターン優遇枠」などの独自ルートについても1コースと扱っています。

※25卒の対象企業は本記事上部からダウンロードできます

 

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▼月別で見た傾向「内定出しのヤマは3月に移る」 

 

24卒の最多は4月(33%)でしたが、25卒の最多は3月(36%)に移りました。

3月中の内定出しが16ポイント増え、最大のヤマとなったことが分かります。

一方、5月、6月の内定出しは前年比10ポイント以上減っています。

(注)24卒集計には「1月以前」の内定が含まれていません。

 

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▼上・中・下旬単位での詳細「最多は3月下旬の内定出し」 

 

3~5月に内定を出したコースについて、時期を詳しく見てみました。

内定出しのヤマは4月下旬から3月下旬に移り、3月中旬の内定出しも10ポイント近く増えています。

また、毎月下旬にかけて内定が増える様子も確認できます。

一次面接から最終面接までの日数を考慮すると「3月(以前)に面接開始→3月中に内定」のスケジュールが、特別な早期枠ではなく「メインの選考日程」となりつつあるようです。

ただし、「3月/6月選考」などの2ターム制をとる企業も増えていますから、内定時期を3月(以前)に全振りすれば良いわけでもない点、留意は必要です。

 

 

 

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▼26卒の内定時期・パターンの見通し

 

25卒で生じた変化は、26卒の前提条件としてそのまま引き継がれます。

具体的には、3月に内定出しが集中する傾向は、さらに加速するはずです。

3月、4月を主軸に、5月以降の日程では下振れリスクへの備え、スロースターター層などの受け皿としての性格が強くなると思われます。

一方、内定時期のさらなる前倒しについては、まだ不透明な部分もあります。

特に、社内リソースが少ない企業、競合先の選考時期が遅く、事後辞退リスクが高い企業では、前倒しの副作用も大きくなってしまいます。

大局的な見通しを正しく持った上で、日程の詳細については、自社の立ち位置と「競る相手」ごとの見立てが必要となります。

 

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▼「競合への対抗」を軸とした日程設計

 

具体的な選考日程を設計する上では、市場の全体傾向ではなく、「どの競争相手(企業・業界)に対抗するか」という観点がより重要となります。

 

競争相手別の対抗方法は、一般論としては、以下のようになると思われます。

(最適解は企業様ごとに大きく異なります。詳細はお問合せください)

 

(1)テック系人気企業の内定者や大手事業会社デジタル部門の応募者を取り合う

→(秋口までに接点を持った上で)2月末~3月早々までに内定出し

 

(2)外資の内定者を取り合う

→(秋口までに接点を持った上で) 年内~2月末までに内定出し

 

(3)日系金融(政府系をのぞく)と応募者を取り合う

→4月上中旬までに内定出しができるタームも備えた上で、幅広な選考ターム(例えば最終内定出しは5月末~6月頭など)を用意

 

(4)主要メーカーの応募者を取り合う

→~3月下旬、遅くとも4月中旬までの内定出しを検討。自社の環境により「遅いターム」「早いターム」を設ける

 

(5)商社の早期内定者を取り合う

→(冬までに十分な接点を持った上で)2~3月に内定出し

 

(6)商社の後期内定者を取り合う

→5月中旬~6月頭の応募者・内定者フォローを強化する/実力が拮抗していれば同時期に選考のピークを持ってくる

 

対抗したい主要な競争相手が複数ある場合は、「複数の内定出しのヤマ」を考える必要があります。

 

ヤマが複数になると、採用チーム(および協力社員)の動きは複雑になり、工数も増加します。

内定者の効率的な確保のために、誰にどう対抗するかを明確にし、適切なヤマを選択なさってください。

 

 

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本レポート担当による選考日程の予測・解説セミナーを実施しています。

企業様ごとのご事情を踏まえて情報提供していますので、ぜひご活用ください。

https://questant.jp/q/MVGC31S7

(満席日程が多くなっております。ご了承ください)

 

 


【本資料に関するお問合せ】STUDENTSʼREPORT編集部support@pivot-inc.co.jp|050-3649-7671

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