【11月の採用市場ウォッチポイント】


24卒実データから予測する「25卒の内定時期」

株式会社ピボット 代表取締役/ブランドコンサルタント ⻄山亜矢子


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【STUDENTS REPORT】2023.11.01付録_24卒実データから予測する「25卒の内定時期」
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過去5~10年の経験値として、大手企業の内定時期は「前年比プラスマイナス2週間前後」に着地します(日程規定に大きな変更があった場合をのぞく)。

したがって、「前年の内定時期の傾向がどうであったか」を見ることで、おおよそ今年の内定時期を推測することができます。

 

以下、弊社が所有する24卒実データをもとに、25卒の内定出し時期について、全体傾向を推測します。

 

※集計は各業界の大手企業(64社)について、「2月~6月に内定出しを行なった94コース」を対象としています。

※選考コース(ステップ)の呼称に囚われず、SR編集部判断で「実質的な合否判断をしたと思われる選考ステップ」を内定出し時期として扱いました。

※各企業・コースの「選考・内定時期の実データ」は公表しておりません。ご了承ください。

 

【個別ご助言(アドバイザリー)のご案内】

各社様に選考日程をご助言する際には、弊社で把握する実データを参考にしています。

日程設計・その他のご助言リクエストは以下までご連絡ください。

 

【アドバイザリー担当】 support@pivot-inc.co.jp

 

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▼月別で見た傾向「最多は4月の内定出し」 

 

24卒の最多は4月の33.0%、次いで5月が22.3%です。

23卒でも最多は4月27.4%、次が5月が26.6%でした。

(※選考コース94を母数とする。以下同じ)

 

増加幅が大きかったのは4月が5.6%増、次いで3月が4.9%増でした。

極端な早期化傾向は見られませんでしたが、内定出しの山はかつての4~5月から3~4月に移りつつあります。

 

6月内定出しのコースには「実質的な選考は5月以前にほぼ終えていた(6月には意思確認と内定出しのみ行った)」と見られるものが含まれており、5月以前の内定出しが主流となっています。

 

 

 

 

2月   4.3% (7.3%)↓

3月  20.2%(15.3%)↑

4月  33.0%(27.4%)↑

5月  22.3%(26.6%)↓

6月  20.2%(23.4%)↓

※N=94、()内は23卒

 

 

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▼3~5月を上・中・下旬単位で見た傾向「最多は4月下旬の内定出し」 ※( )内は23卒

 

上・中・下旬単位で見た場合、24卒内定出しの最多は4月下旬の14.9%、次いで4月中旬が同率で13.8%です。

(23卒の最多は4月下旬の16.1%、次いで5月下旬の12.9%)

 

「引き続き4月が内定出しの主軸」と言う傾向が鮮明となっています。

 

ただし、内定時期が二期に分散している企業も多く(大抵は3月前後と6月前後に分散)、単純な早期化とは言えない面もあります。

 

 

 

3月上旬      3.2% (0.8%)↑

3月中旬      4.3% (4.8%)↓

3月下旬     12.8% (9.7%)↑

4月上旬       4.3% (2.4%)↑

4月中旬     13.8% (8.9%)↑

4月下旬     14.9%(16.1%)↓

5月上旬      4.3% (5.6%)↓

5月中旬      7.4% (8.1%)↓

5月下旬     10.6%(12.9%)↓

 

 

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▼25卒の内定時期・パターンの見通し

 

25卒も、内定出しの山が分散する傾向が続くと予想します。

時期としては、3月下旬~4月中旬の内定出しがさらに増加すると見ています。

 

また、「一つの企業の中で複数の内定出しの山(日程)を持つ」ケースも増加するでしょう。

複数の山の持ち方は、以下の2パターンになるのではないかと思います。

(1)4月中下旬を主たる内定期とした上で、イレギュラーな内定期(超早期・少数)を持つ

(2)2~3月内定と5~6月内定の2期に分散した内定出しを行う(主力の内定期を2つ持つ)

 

 

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▼「競合への対抗」を軸とした日程設計

 

具体的な選考日程を設計する上では、市場の全体傾向ではなく

「どの競争相手(企業・業界)に対抗するか」という観点がより重要となります。

 

競争相手別の対抗方法は以下のようになると思われます。

 

(1)テック系人気企業の内定者や大手事業会社デジタル部門の応募者を取り合う

→(秋口までに接点を持った上で)2~3月までに内定出し

 

(2)外資の内定者を取り合う

→(秋口までに接点を持った上で)2~3月までにまでに内定出し

 

(3)日系金融(政府系をのぞく)と応募者を取り合う

→3月末までに内定出しができるタームも備えた上で、幅広な選考ターム(例えば最終内定出しは5月末~6月頭など)を設定する

 

(4)主要なメーカーの応募者を取り合う

→~4月下旬、遅くとも5月中旬までに内定出し

 

(5)商社の早期内定者を取り合う

→(冬までに十分な接点を持った上で)2~3月に内定出し

 

(6)商社の後期内定者を取り合う

→5月中旬~6月頭の応募者・内定者フォローを強化する/実力が拮抗していれば同時期に選考のピークを持ってくる

 

対抗したい主要な競争相手が複数ある場合は、「複数の内定出しの山」を考える必要があります。

 

山が複数になると、採用チーム(および協力社員)の動きは複雑になり、工数も増加します。

内定者の効率的な確保のために、誰にどう対抗するかを明確にし、適切な山を選択なさってください。

 

 

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※対象64社の一覧及び集計対象とした94コースの内訳は上部のPDF資料で確認できます

 


【本資料に関するお問合せ】STUDENTSʼREPORT編集部support@pivot-inc.co.jp|050-3649-7671

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