<調査目的>
・各社の内定式実施動向及び内定式以降の動向についての把握
・各社の内定式及び内定式以降の動向に対する24卒学生の評価の把握
<調査概要>
・調査対象:旧帝大・早慶クラスを中心とした上位校学生
・有効回答 :40件
・調査期間:10/2~10/8
・調査項目:
1.内定式の開催形式・新型コロナウイルス感染防止対策
2.内定式の内容(所要時間・当日プログラム)
3.内定式の良かった点、改善点
4. 入社までに希望する施策
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<調査結果>
調査結果(1) 内定式の開催形式・新型コロナウイルス感染防止対策
Q. 内定式の開催形式を教えてください
昨年、商社やメガバンクなどに見られた対面回帰の動きが、今年はその他の業界にも拡大しています。
「全員を1ヵ所に集めて対面で開催」82%、「地域などで分散集合して対面で開催」8%と、対面のみの実施が9割を占めました。「オンライン/対面の選択制」の形でも “基本は対面”と案内するケースも複数見られました。
昨年度調査で「すべてオンラインで開催」が42%を占めていたことと比較すると、コロナ禍以前の対面主体の形式に戻りつつあると言えます。
学生側も、対面開催に肯定的な評価が多かった印象です。「雰囲気を掴むことができた」「内定者同士の交流を深められた」との声が聞かれました。
一方で、オンライン/対面の選択制を「海外在住者や体調不良者に配慮している」と評価する学生もいます。
また、昨年度は感染症対策として各社で「事前のPCR検査実施」「式中のマスク着用」などの指示がなされていましたが、今年度は特段の対策を取っていないケースが大勢でした。
学生側からも、それに対する不満の声は聞かれませんでした。
調査結果(2) 内定式の内容(所要時間/当日プログラム)
Q. 内定式全体の所要時間を教えてください(懇親会などの時間を含む)
内定式の所要時間は、「2時間以上4時間未満」(40%)が最多で、「4時間以上6時間未満」(25%)、「6時間以上8時間未満」(23%)が続くという昨年同様の結果になっています。
当日のメインプログラムも例年と変わりません。
昨年度までのオンライン開催時のプログラムと比較しても、飲食を伴う交流以外は顕著な差は見られません。
・内定証書授与
・人事部長や役員による講話
・内定者研修
・内定者期間の注意事項の説明
・懇親会・座談会 など
その他、メーカーやデベロッパーなどでは研究所見学や物件見学なども行われたケースも見られました。
調査結果(3) 内定式の良かった点、改善点
Q. 内定式の良かった点と改善点を、それぞれ教えてください(自由記述)
▼良かった点
例年同様、「内定者同士の交流」を筆頭に、「自己紹介の実施」「式の時間管理の適切さ」などが挙げられています。
具体的なコメントは以下の通りです。
・内定者同士の交流
「対面開催であったため、コミュニケーションが取りやすかった」(金融)
「対面でほぼ全員の内定者に会うことができ、親睦を深めることができた」(サービス)
「対面での開催だったので、同期と顔合わせすることができ入社する実感がわいた」(サービス)
・自己紹介の実施
「始まる前に、事前に提出した内定者の自己紹介スライドが流された」(商社)
「キャリア研修として、他内定者への理解を深めるワークが用意されており、お互いを知る非常に良い機会となった」(商社)
「一人一人の自己紹介の時間がしっかり取られていた」(金融)
「全員自己紹介をしたため、それぞれの個性を知ることができ面白かった」(メーカー)
・グルーピングの工夫
「懇親会では共通の趣味でグループが分けられており、話が盛り上がった」(サービス)
「懇親会でグループ毎で謎解きのようなゲームをした事で、同期と仲良くなれた」(サービス)
「懇親会では少人数のグループで話しやすかった。お酒やご飯も用意されていて気分が上がった」(サービス)
・式の時間管理の適切さ
「時間に余裕をもったプログラムとなっていて、休憩を取りやすかった」(金融)
「内定式自体がそこまで長くなく、懇親会に長めの時間を割いていた」(サービス)
「想定されていた拘束時間よりも早く終了した」(サービス)
・普段は会うことが難しい社員との交流
「懇親会には役員をはじめとする多くの方が参加しており、学びの機会にもなった」(金融)
「普段は聞けない方々のお話を伺うことができてよかった」(サービス)
「部長のお話等でモチベーションが高まった」(サービス)
▼改善点
良かった点の裏返しとして「内定者同士の交流不足」「式の時間管理が不適切」という意見が多く聞かれました。
また、会場の空調やトイレなどの設備への不満もあがっており、今後イベントを行う際は【対面への回帰に伴う、ノウハウの再チェック】が必要だと思われます。
具体的なコメントは以下の通りです。
・内定者同士の交流不足
「休憩時間を除き、他の内定者と交流する時間がなかった。大学によっては懇親会が実施されていなかった」(金融)
「同じメンバーで喋ってしまいがちだったので、グループワークなどが多いとより交流が図れたかもしれない」(サービス)
「懇親会の時間を長くして、内定者同士の話す時間が欲しい」(サービス)
「懇親会では席を固定され、他内定者との交流を制限された」(商社)
・式の時間管理が不適切
「内定証書を渡すだけの時間が1時間程度あり、多くの人が眠気と闘っていた」(金融)
「承諾書の記入時間が長すぎて、だれてしまっていた」(サービス)
「メールや書面でも足りる説明事項に割かれた時間が長かった」(サービス)
「説明を聞く分にはオンラインでよかった」(メーカー)
「各プログラムの間の待ち時間が長かった」(メーカー)
「自己紹介が全員で2時間あったため疲れた」(メーカー)
・その他
「会場が寒かった」(サービス)
「空調がとても暑かった」(サービス)
「トイレの数が少ない」(メーカー)
「オンラインか対面か、選べても良かった」(サービス)
「講演が棒読みで心動かされるものでは無かった」(メーカー)
調査結果(4) 内定式後の施策・入社までに学生が希望する施策
Q. 今後実施予定の内定者向け施策があれば、以下より選んでください。(複数選択)
内定式以降の施策は「特になし」(40%)が最多で、「社員との面談」(33%)、「内定者研修」(28%)が続く結果となりました。
「社員との面談」の予定時期は10~12月が大勢ですが、一部では「希望すれば何度でも可能」(放送業界)というケースもあるようです。
「内定者研修」の内容は、簿記やTOEICといった「資格試験対策」や「独自の語学プログラム」の提供などが多く、eラーニング形式が主流のようです。
その他には、「配属説明会」(メーカー)、「内定者ワークショップ」(メーカー)などが挙げられています。
学生が入社までに希望する施策としては、「社員との面談」、特に「希望部署の社員との面談」が最多となっています。入社を自覚するにつれ、キャリアの具体的イメージや業務理解をより深めておきたいと考えていることが伺えます。
「具体的な配属部署のイメージがわかないため、内定直後よりも気持ちが後ろ向きになっている」という学生もおり、内定者それぞれの不安要素に対するきめ細かい対応が望まれます。
入社までに希望する施策としては、その他に「内定者同士の再度の交流」や「各種研修(ビジネス、語学など)」などの声が聞かれました。
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