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【25卒】夏インターン参加学生の本音〈選考編〉


夏インターンのピークを過ぎ、秋冬以降のインターン選考が本格化していきます。

編集部には、25卒生が参加した夏インターンに関する評価が届き始めました。

 

今週は、その中から【夏インターンの選考】に関するトップ学生の生声をお届けします。

「抽選+重めのアンケートならば実態は選考」

「マイページでの落選確認は時間の無駄」

など、弊社登録レビュアーのリアルな声を抜粋しました。

 

今後のインターンの設計、インターン選考やフォローの運営改善にお役立てください。

なお、次週以降はプログラム本体の評価などについても、順次ご紹介していく予定です。

 

 

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▼“抽選”なのに重めのアンケートを求められることへの不信

 

「抽選なのに、学生時代に力を入れたことなどES同様の記述があるなら、絶対に抽選ではないと思っている」(金融)

「アンケート自体はしっかり書くけれど、どれほど真剣に書いても『抽選だから』で落とされてしまうのかと思うとやりきれない。普通に選考にしてほしい」(メーカー)

 

 

“抽選”と明示しているにも関わらず、 “アンケート”の体で、ガクチカをはじめ「選考で一般的に聞かれること」を回答させると、「実体は選考では」「こんなに書かせるのに抽選はひどい」などの不信感や不満を引き起こす結果になりかねません。

 

就活サイトの体験記などを元に「選考対策」することがごく一般的になり、学生は各施策の(実質的な)選考要素の有無も、一定把握しています。

 

“抽選と言っているけど実態は選考”では、「グレーな(選考をする)企業」としてネット上に社名を挙げられる可能性もあります。

 

抽選形式のメリットは、学生の応募ハードルが低く、採用側も幅広い層にリーチできる点です。ナビサイトでも、「先着・抽選で応募可能」はアピールポイントの一つになっています。

 

選考をしないのであれば、学生が納得できるエントリー負荷に抑えることが、結果的に期待する成果を得られる可能性が高まりますし、学生に対しても真摯だと言えるでしょう。

 

 

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▼タイパ志向の強い学生にとって、マイページでの落選確認は“時間の無駄”

 

「落選はメールの本文で知らせて欲しい。マイページにわざわざ飛んだ上で自分の落選を確認するのは落ち込むし、時間の無駄だと感じる」(商社・金融・メーカーなど)

 

 

マイページやマイページ内メールボックスに選考結果を表示する形式に、不満を表す学生もいました。

 

メールを開いたのち、マイページへのログインや結果確認などいくつもの手間がかかり、加えて緊張感も保持せざるを得ないことに、「無駄」と反応する様子が見受けられます。

 

一方で、『選考見送りのお知らせ』など、明らかに落選を示唆するメールの“タイトル”は、「精神的につらい」との声もあり、複雑な学生心理が透けて見えます。

 

 

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▼士気を下げない「落選連絡」メールが好印象

 

「『インターネット上で様々な情報が出回っているが、我々の言葉を信じて欲しい』との言葉がかなりインパクトがあった。落選者向けの別イベントがあるのも好印象に映った」(デベロッパー)

「1DAYインターンの選考連絡で、『第一希望にて選択された日程でのご案内が難しく、半日のプログラムを案内する』という表現がされていた。実質落選ではあるものの、表現の柔らかさやプログラムには参加できる配慮がとても良かった」(専門商社)

 

 

インターン選考で落選した学生に対し、本選考にエントリーしてもらうためのフォローアップは重要課題です。「選考直結」がトレンドである25卒の就活生は、特にインターン参加にかなりの熱意を持って取り組んでいます。

 

学生心理に一歩歩み寄るメール文や、引き続き接点をもつ意思表示をすることは、辞退抑止に効果的と思われます。

 

 

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▼早すぎる結果連絡も不信感の要因に

 

「ES提出期限の翌日には通過連絡がきた。ES内容を見ていない、もしくは選考をしていないのではと感じた」(金融)

「締切前に参加確定の連絡がきて驚いた。締切前に参加確定なんてあり得るのか、嘘なのでは、と心配になってしまった」(メーカー)

 

 

学生は“選考通過”を、「自分が一定評価された」と同時に「評価基準を超えた、それなりの学生が参加するはず」と受け取ります。

 

優秀な学生と切磋琢磨しながら自己成長を望むトップ学生は、特に参加学生や登壇社員のレベルに敏感です。

 

しっかりした選考が行われていないと感じると、「インターンの内容が薄いのでは」「学生のレベルが低いのでは」と不信感が高まる可能性があります。

 

LINEのオープンチャットやSNS上で、しばしば見られる「全通(=全員通過)」は、大抵ネガティブな文脈で使用されます。

 

インターン開催前から参加者のモチベーションを下げたり、企業への不信感を生むような建付けや運営になっていないか、十分注意が必要です。

 

 

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▼「次の日程」が確定されないことへの不満

 

「インターン後半の日程が一向に連絡されなかった。前半終了時に、時期だけ伝えられたものの具体的な日時は示されず悶々とした。他の就活イベントや大学の授業との兼ね合いもあるし、のちに伝えられた日程はかなり少なかったため参加できない学生も一定数いそう」(物流)

「面談日程の候補日を両日空けておくよう指示されている。書類選考から2週間経ち、ようやく通過連絡がきてもなお面談の日時がわからない。いつまで空けておけばいいのかと憤慨する声がオープンチャットでも観測された」(メーカー)

 

 

参加予定の面接やインターンの日程が分からないことへの不満は多く聞かれます。

 

日程が決まるまで、学生はそこに一切の予定を入れられない状態に。活発に就活/勉強/課外活動等に取り組んでいる学生ほど、不満が高まる構図になります。あまりに連絡が遅ければ、他のインターンに乗り換えられる可能性もあるでしょう。

 

採用側の想像をはるかに上回るレベルで、就活生は忙しい毎日を送っています。スケジュール調整への配慮は好感度アップに繋がりやすい点も念頭に、誠実な対応が望まれます。

 


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