●ブランドポジション(人気・併願傾向等)
* 「社会貢献志向の高まり」「ブラックイメージによる国家公務員の忌避」などが影響し、早期~本エントリー時の政府系金融のブランドが上昇。裾野は、日銀・DBJ・JBICのみならず、農林中金などにも広がる。人気(応募層)が広がったためにミスマッチも生まれており、内定者確保(内定承諾に向けた口説き)には課題が発生。
政府系金融の商社との併願(競合)は継続。
*専門別募集コース設定の影響もあり、メガバンク・証券を中心に「専門性が求められる」イメージが高まり、気軽な併願先から本命として受験する方向へシフトしつつある。
* 「本命化」「全体としての採用数低減傾向」を受け、金融全体としては、事業的な接点の薄い業界と併願されることは減少傾向(他業界からすると「金融とバッティングしなくなった」という体感が生まれている)。
*早期広報活動により「(金融も)コンサル的な仕事」という認知が広まる。総合コンサルの受験者の絶対数が増加したことも相まり、結果として総合コンサルとの併願が増加。
*東京海上日動のインターンブランドは健在だが、上位校における(受験先としての)損保の業界人気には翳りが見られる。
*カード業界はじわじわと人気が上昇、「(事業そのものの)デジタルイメージ」「(相対的に)ホワイト/地方勤務が少ない」等による。
*「インターンブランド(出るべきインターンという評価)」と「採用ブランド(受けるべき企業という評価)」が乖離しているケースが散見される。
●スケジュール
*日銀、JBIC、DBJの内定時期が5月上~中旬頃に横並びとなる(一部コースは異なる)。農林中金も24卒のインターン経由の内定時期は4月下旬から5月前半となった。
*民間金融は、内定時期のピークが4月に揃ってきている(23卒比では、遅くなっているケースと早まっているケースの両方が見られる)。
早期ルートでは3月の内定出しが見られる。三井住友銀行の夏インターン経由では、年内に内定出しが行われた。
* 6月1日~初旬の意思確認にこだわらなくなっている。
●選考プロセス・手法
*メガバンク・証券の募集コースの設定(区分や名称)は、外資金融と同様になりつつある。
*スクリーニングでは「リクルーター面談で学生を選り分け人事面接へと送り込む」従前の手法が健在。
その一方で「リクルーター面談に拠らない手法での初期スクリーニング」を試すケースがみられる。
・農林中金:インターン経由選考者に対し、AI選考とリクルーター面談後のGDを導入
・三井住友信託銀行:インターン参加者はリクルーター面談を免除
・三井住友銀行:リクルーター経由受験者は、プライベートセッション後にES通過者対象の動画選考など
*メガバンクでは「リクルーター」という呼称はなくなっている。それぞれの具体的名称は以下。
・三菱UFJ銀行:One to One INTERNSHIP
・三井住友銀行:Private Session
・みずほ銀行:Career Lounge
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