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【4月の採用市場ウォッチポイント】


【24卒】カテゴリー別に解説!4月以降の選考状況

株式会社ピボット シニアコンサルタント 豊崎康弘


 

 4月に入りました。入社式など年度はじめの対応に区切りをつけ、6月に向けてギアを一段階加速する時期かと思います。

例年、4月は企業ごと・選考ルートごとの進捗差が大きく、採用戦線が錯綜しがちな時期です。これから発生する事象の見通しをよくするために、4月初頭時点の状況をざっくり整理します。

 

<すでに選考が進んでいる3つのカテゴリー>

1. 3月以前の内定出し

2. 公式化された3月選考

3. インターン枠等の(非公式)早期枠

 

 

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1. 3月以前の内定出し

戦コン、総合コンサル、ベンチャー系など、選考の山場をすでに終えた企業群です。

ここ数年、存在感を増しており、今シーズンも高止まり傾向です。3月以降のES社数減(エントリー者数減)にも大きく影響しています。なお、影響はメガバンクなど「幅広い志望層」を相手とする企業で大きく、メーカーなど「特定志望層」中心の企業では小さい(正確には、生じている影響が見えにくい)傾向にあります。

 

このカテゴリーが今後の選考に及ぼす影響ですが、日程的に影響関係は終わっており、大きな変動要因とはなりません。

ただし「水面下に隠れた重複内定先」として、6月以降の意外な内定辞退には注意が必要です。

 

 

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2. 公式化された3月選考

6月以前の選考を公表している企業群です。今期は三菱商事が参入しました。25卒以降も、選考設計のキートレンドになる可能性があります。

弊社の観測では、3月前半、商社では志望層の早期活性化(応募の前倒し)が生じたようです。また反作用として、他業界へのES提出取りやめ(提出タームの延期)も見られます。

 

このカテゴリーが今後に及ぼす影響ですが、最大手商社群では「重複内定者の取り合い」が始まりつつあります。商社と競合する各社にとっては「自社の選考途上での離反」が増えることになります。逆に言うと、「後で辞退してしまう学生」を先にあぶり出せるとも言えます。

この現象をどう判断するかですが、多くの企業では「いずれ辞退されるなら早めがよい」のが本音ではないでしょうか。

 

 

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3. インターン枠など従来からの早期ルート

早期ルートの開始時期/内定時期は企業ごとに幅があります。3月中に最終選考まで進める企業(数は少数)から、これから面接開始する企業まで多様です。

弊社クライアントと話す中では、今後の日程について、おおむね以下の変化がみられそうです。

 

*(3週間以上など)大幅な日程の前倒しは起きない(あってもごく少数)

*昨年比で、4月中の選考ステップを1つ前に進めるケースはみられる(ただし従来どおりの企業も多い)

*内定出しが5月中・下旬の企業の対応は不透明。趨勢判明はこれから

 

ここから3週間程度の間に「ステップを1つ多く進める」場合、実務はかなり窮屈になります。またフォロー期間が伸びることにも繋がります。実施の妥当性は、「競合企業群」「インターン枠など事前の接触状況」「採用人数」など多くの要因に左右されますから、一概に判断できません。自社の日程設計について、セカンド・オピニオンがご必要でしたら、弊社までお問合わせください。

 

 


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