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【23卒】業界動向の解説〈商社編〉


<金融業界動向の解説>

 

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▼採用上のブランドポジション(人気・併願傾向等)

 

引き続き他業界のトップ企業と併願されるポジションであり、昨今の学生の企業選択基準である「就活偏差値」の上位に君臨。政府系金融との競合は弱くなる傾向。

 

・「とりあえず誰もが受ける」という対象ではなくなっている。早い段階で(明確な意図・意思のもとに)商社を受験対象から外す学生も一定存在。

 

「選考進捗で先行する他社からの内定を受け、(当初は志望していた)商社の受験を断念する」ケースが少なくない。

その一方で、非常に早い段階でコンサルや外資系企業の内定を得た学生が「入社の意志を固めきれなかったことで、(当初は志望していなかった)商社の受験を再検討するに至る」パターンも見られる 。

 

・トップ学生の商社志望は三大商社(三菱商事三井物産伊藤忠商事)に集中。「二大商社+伊藤忠」という言い方をする学生もいる。

 

「体育会で陽キャでないと(商社には)入社できない」という固定観念が広まっている懸念がある。

 

「BtoCビジネス/マーケティングに強い商社」 の象徴が、主にインターンの影響により、伊藤忠商事から三井物産に移行しつつある。

 

「ビッグスケールなBtoBビジネス」の学生に対するブランドパワーが(商社に限らず)全般的に低下しており、そのことは商社ブランドに対しても強いマイナスに働いている。

 

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▼採用スケジュール

 

・三大商社のうち、三井物産伊藤忠商事が早期の内定出しを実施。

冬〜早春までに実施したインターンからは、春先には内定出し(参加者全員に対する内定出しではない)。

 

・「6/1以降に最終面接や意思確認の実施」「早期内定は特定のルートもしくはコースのみ」といった体裁を保ちつつも、商社でも「6/1以前の選考〜実質的な内定出し」へと強く傾く

三菱商事住友商事は例年通り、6/1に1次選考開始のルートを維持。

 

・6/1に選考開始する企業を含め、6月第1週(月初)には内定出しが始まるスピード選考は例年同様。

昨年までは選考ステップ間にインターバルがあった丸紅の「オープン採用」も、23卒では他社同様のスピード選考となった。

 

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▼選考プロセス・手法

 

インターン経由の内定出し(比率)は増加する傾向

 

三井物産では、インターン参加を本選考参加の条件(入口)とした。

より早期に実施する専門性を特定したインターン3種(マーケティング、DX、修士・博士課程向け)と、3〜5月に実施するオープンインターンがある。

参加後の座談会イベント→インターン通過者に対する6/1〜に最終面接→6/2以降の懇親会や本社呼び出し等、(内定受諾の)クロージングプロセスにも隙がない。

 

・商社独自の設問傾向として、ESでは「学生の人柄を探ることに特化したもの」が目立ち、企業理解を求める質問は最小限あるいは求めないこともある。

住友商事では、一般的なES(ガクチカや志望動機等)は求められない

 

三菱商事がPR動画の選考を取りやめるなど、面接前のスクリーニングには試行錯誤が見られる。

 

・6/1にオンライン面接ツールharutakaに不具合が発生し、利用企業では即時の対応が必要となった。三菱商事は、面接時間を後ろにずらす、zoomによる面談に切り替える等で対応。

(なお、オンライン面接ツールharutakaは昨年の同時期にも不具合が発生している)

 

・最終面接は基本的に対面で実施。豊田通商のみ全ての面接をオンラインで実施 。

 

三菱商事三井物産は引き続きケース面接を実施

設問やフィードバックの傾向を観察すると、コンサルのケース面接評価がMECE・ロジックの整合性を重視しているのに対し、商社のケース面接では社会やビジネスに対する感度の高さ実現可能性の高い施策の構築力を重視していると見られる。

 

 


「トレンドリーダー57社の選考」にも、金融・サービス・メーカー業界も含めた4業界の動向解説を掲載しています。

選考ケースと併せ、ご活用ください。

 

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