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【不定期連載】デジタル人材採用のヒント②


<第2回> 新卒のDX人材を探し、見極めるためのアイディア

株式会社ピボット シニアコンサルタント 新保 博文 


 

前回(2/2号)は、デジタル人材採用の前提知識として「DX人材には(職種的には)どのような種類があるのか」を説明しました。

 

ほとんどの領域について、日本では「新卒採用者は即戦力としてではなく育成前提」で採用されていると思います。

新卒が即戦力になりにくいDX領域においてはなおさらでしょう。

 

今回は、そうした中でも「DXに適した人材の採用と(なるべく早期の)活躍」をどう実現していくのかを、筆者の経験も交えながらご説明していきます。

なお、アドバイザリー・ミーティングなど個別相談をご希望の際はこちらへご連絡ください。

本連載執筆者である新保も参加可能です。(support@pivot-inc.co.jp) 

 

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▼一定、即戦力化が見込める職種・人材タイプ

 

基本的には、DX領域での人材確保手段として新卒採用は不向きです(→添付資料「【参考】新卒がDX領域で活躍しにくい構造的理由」)。

しかし、即戦力とまではいかないものの、一定程度の活躍を見込める学生も一部います。

 

(1)データサイエンティストやエンジニア領域を専攻していた学生

 

これらの職種は、社会人経験がなくても大学や独学でスキルを身に着けやすい領域です。

 

(2)ビジネス経験を持っている学生

 

長期インターンなどで、「自分でプロダクト(サービス)を作ったことがある」「SEO対策やデジタル広告の運用を担ったことがある」学生がいます。

私もそうした学生と仕事をしたことがありますが、数ヶ月でキャッチアップして十分に貢献してくれました。

 

ただし、長期インターンの経験があったとしても、担っている業務によって経験値・スキルに大きな差がある点には注意です。

「(真の意味で)成果を出さなければいけない」というプレッシャーも弱い状況下で、補助輪が付いている中での成果でもあるため、シビアなレベルの見極めが必要です。

 

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▼重視すべき素養は「好奇心」。退職リスクは仕組みでカバー

 

ポテンシャルとして最も重視すべき素養は「好奇心」であると思います。

デジタル社会では、次々に新しい言葉や概念・技術が出てくるので、それらを次々とキャッチアップできるタイプが向いています。

流行り物好きくらいでちょうどよいのです。

 

他方、このように好奇心が旺盛な人材は、退職する可能性も高いことにも留意しないといけません。

色々なことに興味が向いてしまうことに加え、外部の人とも積極的に交流する人が多い。

そのため、何かきっかけさえあれば転職してしまう可能性は高いです。

 

これを止めることは難しいですし、無理があります。

常に入れ替わることを前提とする(受け入れる)のが、正しい対応スタンスです。

そして、退職されてしまっても「戻りたい」あるいは「外に出てからでも(古巣を)応援したい」と思ってもらうことを目指します。

 

最近は、復職の制度も増えています。

復職者はオンボーディングの時間も少なく、かつ外での経験をもたらしてくれる貴重な存在です。

それを実現するためには、在職時の満足度向上だけに留まらず、アルムナイなどの退職後の制度設計を考えていく必要があります。

 

戻らなかったとしても、辞めた後も情報交換やお客さまの紹介などでの貢献が期待できます。

変化の激しいデジタル領域は、人の動きもそれに見合った仕組みづくりが急務です。

 

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(次回予告)活躍する人材の特徴

 

今回は、新卒採用におけるDX人材確保について説明しました。

次回は、ビジネスサイドで活躍する人材の特徴を掘り下げます。

この特徴を把握し、新卒採用時の見極めや人材基準づくりにお役立てください。

 

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